複数ライセンスのBPを運用する場合、クライアントPC毎に独立したBPの設定が存在して欲しい場合と、そうではない場合(全て共通にしたい)とがあると思いますが、本手順は後者に関係する設定です。
本手順で説明するNetworkオプションは、マスターPCにLocalとして追加・設定されたBPの3Dプリンタと、クライアントPCにNetworkとして追加したBPとを同期させ、マスターPCと全く同じ設定のBPをクライアントPCで運用できるようにします。クライアントPCで作成したジョブはマスターPCに転送され、マスターPCの設定に従いマスターPCのジョブとしてマスターPCでデータ処理され保存されます。
例えばCAD室に高性能なマスターPCがあり、3Dプリンタ室や検査・測定室にラップトップのクライアントPCがある、といった使い方を想定しています。 (BPのジョブを処理するマスターPCが高性能であれば、STL修正・編集・配置・サポート付けまでの作業を行うクライアントPCは高性能である必要がなくなります。)
設定の前に
- Networkでご使用いただく場合、最小構成で合計2本のBPのライセンス(マスターPC用とクライアントPC用)が必要となります。クライアントPC用はフローティングライセンスでもローカルライセンスでも問題ありませんが、マスターPC用はノードロックをお勧めします。
- Networkでご使用いただく場合、マスターPC の電源が切れている間はクライアントPCでBPのデータを処理することはできません。これは、同期先であるマスターPCのBPの該当3Dプリンタの設定を参照することができなくなるためです。
- クライアントPCのBPには、不用意に造形条件を変更できないようにするなどの操作制限を設定することができます。
- あらかじめ、お使いのPC やネットワークのファイアウォールの設定で、IPポート番号45118を開放しておいてください。IPポート番号45118を開放できない場合はシステム管理者の方にご相談いただき、BPで使用するIPポート番号を適切に開放してください。使用できる/できないIPポート番号等については貴社のシステム管理の方とご相談ください。
- e-Stage for Metalもお使いの場合はこちらも併せてご参照ください。
手順
あらかじめこちらの手順にて、マスターPCのBPマネージャにLocalとして3Dプリンタが設定され、正常動作している必要があります。下記はクライアントPCで行います。
- クライアントPCにマスターPCと同じ種類・バージョンのBPをインストールし、ライセンスを有効化。
- BPマネージャを起動し、マシンを追加する (Add 3D Printer)をクリック。
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検索する場所 (Search Location)でネットワーク (Network)を選択。
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ホスト (Host)にマスターPCのIPアドレスあるいはデバイス名を入力。
- IPポート番号45118が開放されていない/使用できない場合は、使用できるIPポート番号をポート (Port)に入力。
- 更新ボタンをクリックすると、指定されたネットワーク上でマスターPCを検索し、マスターPCのBPマネージャに設定されている3Dプリンタをリストに表示します。
- 目的の3Dプリンタを選択し、追加 (Add)をクリック。
- デフォルトでは、3Dプリンタ名の末尾にマスターPCのデバイス名が自動的に入力されます。適宜変更してください。
- (必要に応じて)DescriptionやMachine Locationを記入して追加 (Add)をクリック。
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Printer was successfully added.と表示されると、完了。
- Closeをクリック。